良性発作性頭位めまい症再発症例のバックグラウンドについて

「はじめに」良性発作性頭位めまい症(BPPV)は最も多いめまい疾患の一つである. 頭部外傷や, メニエール病, 突発性難聴などの内耳疾患後に発生することが報告されているが, その大半は発生原因が不明の特発性である1). その病態として, 耳石が半規管内に入り込む半規管結石症やクプラに付着するクプラ結石症が考えられており, 耳石器自体の機能障害も報告されている2)3). その原因は不明であるが, 自然治癒する症例も多く, その病態からも予後良好な疾患と考えられている. その一方で, 症状が数ヵ月にわたって遷延する症例も存在し, また, 全症例の30~50%で再発することが報告されている4)5)....

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Veröffentlicht in:めまい平衡医学 2005-04, Vol.64 (2), p.64-70
Hauptverfasser: 角南貴司子, 栩野理恵, 徳原靖剛, 頭司隆史, 山本秀文, 大屋美香, 山根英雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」良性発作性頭位めまい症(BPPV)は最も多いめまい疾患の一つである. 頭部外傷や, メニエール病, 突発性難聴などの内耳疾患後に発生することが報告されているが, その大半は発生原因が不明の特発性である1). その病態として, 耳石が半規管内に入り込む半規管結石症やクプラに付着するクプラ結石症が考えられており, 耳石器自体の機能障害も報告されている2)3). その原因は不明であるが, 自然治癒する症例も多く, その病態からも予後良好な疾患と考えられている. その一方で, 症状が数ヵ月にわたって遷延する症例も存在し, また, 全症例の30~50%で再発することが報告されている4)5). 今回我々は, BPPVの再発症例のバックグラウンドを検討することにより, その再発が生じやすい要因が存在するのか否かについての検討を行った. 「対象と方法」対象は平成13年4月より平成15年3月までに, 大阪市立大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科を受診しBPPVと診断され, 6ヵ月以上経過を観察することができた122例である.
ISSN:0385-5716