細菌 (群) の日本語名称に関する考察と提案

「1. はじめに」食品の安全性や品質を評価する手段の一つとして, 食中毒細菌, 指標細菌, 品質劣化細菌, 環境常在細菌などの, 多様な細菌(群)を対象とした検査が行われている. これらの細菌(群)の名称は, 命名規約のある学名をはじめとして, 慣用的に用いられている和名, 約束事がない通俗名などと多岐にわたっている, 検査業務をスムースに実施するためには, 検査員のみならず, 検査の依頼主, 受付窓口, 衛生管理者などが, 互いに正確な情報を共有しなければならない. その際の重要な要因となるのは, 試験法と表裏一体である種々の細菌(群)名の定義の正確性や明快さである. 一般財団法人日本食品分...

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Veröffentlicht in:日本食品微生物学会雑誌 2016-03, Vol.33 (1), p.1-11
Hauptverfasser: 浅尾努, 小久保彌太郎, 小田俊一, 吉田信一郎, 土屋禎, 前川幸子, 馬場浩, 太田順司, 内田和之, 柳平修一, 京谷均, 木村凡
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」食品の安全性や品質を評価する手段の一つとして, 食中毒細菌, 指標細菌, 品質劣化細菌, 環境常在細菌などの, 多様な細菌(群)を対象とした検査が行われている. これらの細菌(群)の名称は, 命名規約のある学名をはじめとして, 慣用的に用いられている和名, 約束事がない通俗名などと多岐にわたっている, 検査業務をスムースに実施するためには, 検査員のみならず, 検査の依頼主, 受付窓口, 衛生管理者などが, 互いに正確な情報を共有しなければならない. その際の重要な要因となるのは, 試験法と表裏一体である種々の細菌(群)名の定義の正確性や明快さである. 一般財団法人日本食品分析センターへ, 「クロストリジウム属菌とクロストリジアは異なるのか否か. 」という問い合わせがあった. 回答に正確を期するために, 本学会の名誉会員である小久保彌太郎博士に協力を要請した.
ISSN:1340-8267