リアルタイムRT-PCR法によるノロウイルスの定量的迅速検出

「はじめに」ノロウイルス(Norovirus; NV)は, 感染性が非常に強い胃腸炎を引き起こすウイルスであり, 本邦のみならず世界中で大規模な食中毒やウイルス性胃腸炎の集団発生を引き起こすウイルスとして社会的にも公衆衛生学的にも大きな問題となっている. したがって, 迅速, 特異的かつ高感度なNV検査診断法を確立することが求められている. 現在, 本邦においてNVの検査診断には公定法(厚生労働省「ノロウイルスの検出法について」食安監発第1105001号, および平成19年5月14日食安監発第0514004号)3)に記載されているリアルタイムRT-PCR法が広く用いられている. 上述の方法は当...

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Veröffentlicht in:日本食品微生物学会雑誌 2011/06/30, Vol.28(2), pp.139-142
Hauptverfasser: 藤井, 聖士, 山本, 純子, 向井, 博之, 藤田, 雅弘, 塚越, 博之, 吉住, 正和, 斉藤, 美香, 小澤, 邦壽, 木村, 博一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ノロウイルス(Norovirus; NV)は, 感染性が非常に強い胃腸炎を引き起こすウイルスであり, 本邦のみならず世界中で大規模な食中毒やウイルス性胃腸炎の集団発生を引き起こすウイルスとして社会的にも公衆衛生学的にも大きな問題となっている. したがって, 迅速, 特異的かつ高感度なNV検査診断法を確立することが求められている. 現在, 本邦においてNVの検査診断には公定法(厚生労働省「ノロウイルスの検出法について」食安監発第1105001号, および平成19年5月14日食安監発第0514004号)3)に記載されているリアルタイムRT-PCR法が広く用いられている. 上述の方法は当時の市販キットベースに構築された検出系であるため, 反応時間は約2時間30分以上要するが, 近年発売された測定試薬や機器の組み合わせにより, さらなる迅速検出法の改善が期待される. そこでわれわれは複数の試薬と方法, および測定機器を用い, 従来法よりさらに迅速なリアルタイムRT-PCRによるNV遺伝子検出定量法を検討したので以下に概要を報告する.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.28.139