味付もずく製造のロボット化による品質の向上

「1. はじめに」 もずくは近年の健康食ブームの中で, 酢の物のほか, 健康素材や他の料理の食材としても広く食されている. 海藻は主として緑藻類, 紅藻類および褐藻類に分類され, もずくはコンブ, ワカメ, ヒジキと同じく褐藻類に属する. 現在, 国内ではやや太め(約1~2mm)を特徴とするナガマツモ科に属するオキナワモズクの流通が多数を占め, 全体の90%以上が沖縄県で養殖されている. 古来よりの天然もずく(モズク科に属するモズク(通称イトモズク))の流通は減少傾向にある(図1). 味付もずくの微生物被害としては, 主に酵母による発酵が報告されている. 収穫後のもずくには, 海水由来の微生物...

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Veröffentlicht in:日本食品微生物学会雑誌 2007/03/31, Vol.24(1), pp.17-20
1. Verfasser: 野田, 潤也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 もずくは近年の健康食ブームの中で, 酢の物のほか, 健康素材や他の料理の食材としても広く食されている. 海藻は主として緑藻類, 紅藻類および褐藻類に分類され, もずくはコンブ, ワカメ, ヒジキと同じく褐藻類に属する. 現在, 国内ではやや太め(約1~2mm)を特徴とするナガマツモ科に属するオキナワモズクの流通が多数を占め, 全体の90%以上が沖縄県で養殖されている. 古来よりの天然もずく(モズク科に属するモズク(通称イトモズク))の流通は減少傾向にある(図1). 味付もずくの微生物被害としては, 主に酵母による発酵が報告されている. 収穫後のもずくには, 海水由来の微生物が付着しており, 通常生食で摂食されることから食品として加工するには原料の加熱, 洗浄による微生物制御が必要不可欠である. 一方, もずくはその歯ざわりや喉越しが特に重要な食材であり, 加熱するとその食感を失いやすいという特徴をもつため, 加熱殺菌の温度管理が難しく微生物制御が困難な食材の1つである.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.24.17