マイクロチップを用いた微生物検出

「1. はじめに」 微生物の中でも, 動物や植物に病気を引き起こすものを病原性微生物と呼んでおり, 原核細胞の細菌, 真核細胞の真菌, 原虫, 核酸とそれを包み込む蛋白質からなるウィルス等が原因となる微生物として挙げられる. 19世紀後半から, 病原体としての微生物である細菌, ウィルスなどが単離, 同定され, 20世紀に入ってもレジオネラ, ヘリコバクター, HIV, エボラ出血熱等の新しい病原体が次々に発見された. 21世紀には, 重症急性呼吸器症候群(SARS)の病原体である新規コロナウイルスが発見され, 鶏インフルエンザウイルスの影響が世界中で問題となったことは記憶に新しい. 近年,...

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Veröffentlicht in:日本食品微生物学会雑誌 2006-12, Vol.23 (4), p.177-181
Hauptverfasser: 山村昌平, 民谷栄一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 微生物の中でも, 動物や植物に病気を引き起こすものを病原性微生物と呼んでおり, 原核細胞の細菌, 真核細胞の真菌, 原虫, 核酸とそれを包み込む蛋白質からなるウィルス等が原因となる微生物として挙げられる. 19世紀後半から, 病原体としての微生物である細菌, ウィルスなどが単離, 同定され, 20世紀に入ってもレジオネラ, ヘリコバクター, HIV, エボラ出血熱等の新しい病原体が次々に発見された. 21世紀には, 重症急性呼吸器症候群(SARS)の病原体である新規コロナウイルスが発見され, 鶏インフルエンザウイルスの影響が世界中で問題となったことは記憶に新しい. 近年, サルモネラや大腸菌O157をはじめとする食中毒感染を引き起こす病原性細菌の被害も世界的に拡大しており, 特に毒性が強く, 繁殖力が高い病原性微生物が出現しているため, 早期診断検査などが望まれており, 従来までの培養法などに頼っている現行の検査方法とは異なった新規検出方法が望まれている.
ISSN:1340-8267