齲蝕検知法の違いが根管壁象牙質の接着性に及ぼす影響

[I.緒言] 従来, 失活歯に対して補綴修復を行う際には, 歯質を補強するとともに適正な支台形態を付与するため, 歯科用金属による支台築造がなされてきた. しかし, 金属による支台築造は歯根破折を生じやすい, 金属アレルギーを惹起する可能性がある, 審美性に劣るなどさまざまな弱点をもつことが明らかになり, 問題となっている. そこで, これらの問題を解決するために, 海外では金属を使用しないグラスファイバーポスト併用コンポジットレジン支台築造が普及してきており, 近年, 本邦でもこれにより築造を行う機会が急激に増加している1,2). すなわち, グラスファイバーポスト併用コンポジットレジン支台...

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Veröffentlicht in:口腔病学会雑誌 2010-03, Vol.77 (1), p.20-26
Hauptverfasser: 大竹志保, 三浦宏之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[I.緒言] 従来, 失活歯に対して補綴修復を行う際には, 歯質を補強するとともに適正な支台形態を付与するため, 歯科用金属による支台築造がなされてきた. しかし, 金属による支台築造は歯根破折を生じやすい, 金属アレルギーを惹起する可能性がある, 審美性に劣るなどさまざまな弱点をもつことが明らかになり, 問題となっている. そこで, これらの問題を解決するために, 海外では金属を使用しないグラスファイバーポスト併用コンポジットレジン支台築造が普及してきており, 近年, 本邦でもこれにより築造を行う機会が急激に増加している1,2). すなわち, グラスファイバーポスト併用コンポジットレジン支台築造はメタルコアの金属イオンによる歯質の着色がないこと3), 金属アレルギーの問題がないこと4)などの金属を使用しないことによる利点に加え, 弾性係数が象牙質に近似しているために歯根破折を起こしにくいこと5), 光の透過性を有するために審美性の高い修復が可能なこと6)などのコンポジットレジンの特性による利点も有している.
ISSN:0300-9149