2.麻酔・生体管理 異所性痛み刺激による歯牙由来体性感覚誘発電位の後期成分の抑制

ある部位の痛みが別の部位の痛みによって修飾されることが, 臨床的にも実験的にも観察されてきた. Le Barsらは, 麻酔ラットの脊髄後角や三叉神経脊髄路核の広作動域ニューロンの活動が, その受容野以外の場所に与えた侵害的な刺激によって, 抑制されることを報告し, この現象を広範囲侵害抑制性調節(Diffuse Noxious Inhibitory Control, 以下DNIC)と名づけた1,2). ヒトでは, 瞬目反射が異所性の侵害刺激によって抑制されることが報告されている3). そこでわれわれは, 歯に電気刺激を与えて生じる体性感覚誘発電位(Somatosensory Evoked Po...

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Veröffentlicht in:口腔病学会雑誌 2002-06, Vol.69 (2), p.172-172
Hauptverfasser: 元橋功典, 藤井佳子, 海野雅浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ある部位の痛みが別の部位の痛みによって修飾されることが, 臨床的にも実験的にも観察されてきた. Le Barsらは, 麻酔ラットの脊髄後角や三叉神経脊髄路核の広作動域ニューロンの活動が, その受容野以外の場所に与えた侵害的な刺激によって, 抑制されることを報告し, この現象を広範囲侵害抑制性調節(Diffuse Noxious Inhibitory Control, 以下DNIC)と名づけた1,2). ヒトでは, 瞬目反射が異所性の侵害刺激によって抑制されることが報告されている3). そこでわれわれは, 歯に電気刺激を与えて生じる体性感覚誘発電位(Somatosensory Evoked Potentials, 以下SEP)の潜時150~300msecの後期成分とその痛み感覚が, 前腕に与えた侵害電気刺激(条件刺激: Conditioning Stimulus, 以下CS)によって, どのように変調するかを観察した.
ISSN:0300-9149