山間部と平野部に在住する女性高齢者の運動機能および生活状況の比較

本研究では,山間部と平野部で生活する女性高齢者を対象とし,運動機能および生活状況の調査を行った。測定項目は,握力,CS-30,大腿四頭筋筋力,長座体前屈,開眼片脚立位時間,歩行時間,TUG である。その他,閉じこもりや運動習慣の有無について聞き取り調査を行った。その結果,山間部の女性高齢者は,平野部の女性高齢者と比べて,握力,開眼片脚立位時間は有意に高値を示し,大腿四頭筋筋力は,有意に低値を示した。また山間部の女性高齢者は,平野部の女性高齢者より,閉じこもり者の割合が有意に多く,運動習慣有りの割合が有意に低い結果を示した。山間部の女性高齢者では,地形を活用した生活がバランス能力を高めており,外...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ヘルスプロモーション理学療法研究 2024, Vol.13(3), pp.143-147
Hauptverfasser: 白岩, 加代子, 村田, 伸, 合田, 明生, 中野, 英樹, 菊地, 雄貴, 堀江, 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では,山間部と平野部で生活する女性高齢者を対象とし,運動機能および生活状況の調査を行った。測定項目は,握力,CS-30,大腿四頭筋筋力,長座体前屈,開眼片脚立位時間,歩行時間,TUG である。その他,閉じこもりや運動習慣の有無について聞き取り調査を行った。その結果,山間部の女性高齢者は,平野部の女性高齢者と比べて,握力,開眼片脚立位時間は有意に高値を示し,大腿四頭筋筋力は,有意に低値を示した。また山間部の女性高齢者は,平野部の女性高齢者より,閉じこもり者の割合が有意に多く,運動習慣有りの割合が有意に低い結果を示した。山間部の女性高齢者では,地形を活用した生活がバランス能力を高めており,外出頻度の低下が下肢筋力に反映していると推測した。本研究結果から,運動機能には地域差がみられることが明らかとなった。異なる地域における高齢者の相違点を把握し,各地域の実情に即した対応策が必要であると考える。
ISSN:2186-3741
2187-3305
DOI:10.9759/hppt.13.143