地域在住男性高齢者の飲酒習慣による身体機能の差異の検討

飲酒は,健康寿命損失のリスク要因として報告されており,介護予防の観点からも重要視される生活習慣である。しかしながら,健康に対する飲酒の影響については肯定的な報告も散見され,一致した見解が得られていない。本研究では,地域在住男性高齢者を対象として飲酒頻度を聴取し,飲酒群(15名)および飲酒時々群(11名),飲酒毎日群(21名)の3群に分類して身体機能の差異について検討した。3群比較の結果,重心動揺計で測定した外周面積に有意な主効果が認められた。多重比較の結果,飲酒群および飲酒時々群と比較して,飲酒毎日群において外周面積が有意に大きかった。毎日の飲酒では立位バランスの低下が認められたが,時々の飲酒...

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Veröffentlicht in:ヘルスプロモーション理学療法研究 2021/10/29, Vol.11(3), pp.107-111
Hauptverfasser: 菊地, 雄貴, 村田, 伸, 安彦, 鉄平, 中野, 英樹, 白岩, 加代子, 合田, 明生, 堀江, 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:飲酒は,健康寿命損失のリスク要因として報告されており,介護予防の観点からも重要視される生活習慣である。しかしながら,健康に対する飲酒の影響については肯定的な報告も散見され,一致した見解が得られていない。本研究では,地域在住男性高齢者を対象として飲酒頻度を聴取し,飲酒群(15名)および飲酒時々群(11名),飲酒毎日群(21名)の3群に分類して身体機能の差異について検討した。3群比較の結果,重心動揺計で測定した外周面積に有意な主効果が認められた。多重比較の結果,飲酒群および飲酒時々群と比較して,飲酒毎日群において外周面積が有意に大きかった。毎日の飲酒では立位バランスの低下が認められたが,時々の飲酒であれば,男性高齢者の身体機能に悪影響を及ぼさない可能性が示された。
ISSN:2186-3741
2187-3305
DOI:10.9759/hppt.11.107