メンター制度によるバーンアウトの誘発を防止するためには

バーンアウト (燃え尽き症候群) は活発に仕事をしていた人が意欲を失う状態を示し, 医師のバーンアウトはキャリア継続・診療の質などに悪影響を及ぼす. 日本の研修医の31%にバーンアウトがみられるとの報告も存在する. メンターシップは, モチベーションの上昇を介してバーンアウトを抑制するだけでなく, キャリアへの満足度やアイディンティティ・組織へのコミットメントを高め, 健康・自尊心・ワークライフバランス・コミュニケーションスキルが高める効能を有する. だが一方で, ネガティブメンタリングがバーンアウトを増大させ, メンタリングがない状態よりも悪い影響を及ぼしかねないということには目をつぶられがちである.