臨床研修指導医講習会における医学教育ケースカンファレンスの試み

臨床研修指導医講習会において, 個別の教育実践ケースの発表から実際の教育現場で抱えている諸問題を議論する医学教育ケースカンファレンスを行った. 開催2カ月前から準備をし, 当日は4つのケースを扱った. 筆者らは, 教育現場の実践に医学教育学の言葉を付与し, 理論や概念的枠組みを結びつけ, 受講者に臨床研修の現場で起こっている事象の理解を深めるよう努めた. 本試みは教育実践を通じて医学教育学の知見を学ぶだけでなく, 診療科横断的な教育に関連する実践共同体の構築に寄与する可能性を示した. そこでは, 実践の背景や文脈を考慮しながら理論と適切につなぐ「通訳者」の存在が鍵となり, 今後はその人材育成も...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医学教育 2020/10/25, Vol.51(5), pp.591-595
Hauptverfasser: 木村, 武司, 種村, 文孝, 近藤, 猛, 錦織, 宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:臨床研修指導医講習会において, 個別の教育実践ケースの発表から実際の教育現場で抱えている諸問題を議論する医学教育ケースカンファレンスを行った. 開催2カ月前から準備をし, 当日は4つのケースを扱った. 筆者らは, 教育現場の実践に医学教育学の言葉を付与し, 理論や概念的枠組みを結びつけ, 受講者に臨床研修の現場で起こっている事象の理解を深めるよう努めた. 本試みは教育実践を通じて医学教育学の知見を学ぶだけでなく, 診療科横断的な教育に関連する実践共同体の構築に寄与する可能性を示した. そこでは, 実践の背景や文脈を考慮しながら理論と適切につなぐ「通訳者」の存在が鍵となり, 今後はその人材育成も課題である.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan.51.5_591