インプラント周囲炎に対するインプラント表面清掃と骨移植の治療効果についての検討
本研究の目的は,インプラント周囲炎に対してインプラント表面の機械的清掃と骨移植を適用した症例について,その治療効果に関する評価検討を行うことである.岩手医科大学内丸メディカルセンターの口腔インプラント科に来院したインプラント周囲炎を発症した患者に対し,チタンワイヤーブラシによる機械的清掃と骨移植を行った症例を調査対象とした.術前,および術後にインプラント上部構造を再装着してから6 か月以上経過時のデンタルエックス線写真を用い,2 種類の方法で治療効果を評価した.術前,および術後にインプラント上部構造を再装着してから6 か月以上経過時のデンタルエックス線写真上で,インプラント体のスレッドの位置,...
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Veröffentlicht in: | 岩手医科大学歯学雑誌 2023/06/30, Vol.48(1), pp.21-28 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究の目的は,インプラント周囲炎に対してインプラント表面の機械的清掃と骨移植を適用した症例について,その治療効果に関する評価検討を行うことである.岩手医科大学内丸メディカルセンターの口腔インプラント科に来院したインプラント周囲炎を発症した患者に対し,チタンワイヤーブラシによる機械的清掃と骨移植を行った症例を調査対象とした.術前,および術後にインプラント上部構造を再装着してから6 か月以上経過時のデンタルエックス線写真を用い,2 種類の方法で治療効果を評価した.術前,および術後にインプラント上部構造を再装着してから6 か月以上経過時のデンタルエックス線写真上で,インプラント体のスレッドの位置,およびインプラントの長径を指標として,周囲骨レベルを求め,それらを比較することでインプラント周囲骨の回復率を算出した.これらの評価方法において,術前および術後のインプラント周囲骨のレベルをMann-Whitney のU 検定を用いて比較した.インプラントのスレッド部を指標とした評価方法において,すべてのインプラントの術前の周囲骨レベルの平均は59.5 ± 9.4% であったのに対し,術後にインプラント上部構造を装着してから,6 か月以上経過した時点の骨レベルの平均は90.6 ± 9.4%,また,インプラントの長径を指標とした評価において,インプラントの術前の骨レベルの平均は54.2 ± 10.9% であったのに対し,術後にインプラント上部構造を装着してから,6 か月以上経過した時点の骨レベルの平均は83.7 ± 9.0% であり,術前の周囲骨レベルと比較して,術後の周囲骨レベルのほうが有意に高いことが示唆された. |
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ISSN: | 0385-1311 2424-1822 |
DOI: | 10.20663/iwateshigakukaishi.48.1_21 |