筋突起切離術により治療した下顎骨筋突起過形成による開口障害の1例
「緒言」口腔外科領域における開口障害は, 顎関節症や外傷, 炎症, 腫瘍を原因とすることが多く, 下顎骨筋突起に原因があるものは少ない1,2). その中で筋突起過形成による開口障害は比較的多数報告されているが, 臨床所見や単純X線写真から診断することは比較的困難とされており3~5), また顎関節症と誤診されたり, 腫瘍性疾患と混同されることがある2,6,7). CTとくに3D-CTは本症の診断に有効であるが, 直接骨片間の干渉部位を確認できることは少ない. その治療には, 口内法による筋突起切除術が多く施行されているが, 筋突起の摘出に難渋することがあり, またその治癒経過も明らかではない4,...
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Veröffentlicht in: | 岩手医科大学歯学雑誌 2005, Vol.30 (1), p.71-74 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」口腔外科領域における開口障害は, 顎関節症や外傷, 炎症, 腫瘍を原因とすることが多く, 下顎骨筋突起に原因があるものは少ない1,2). その中で筋突起過形成による開口障害は比較的多数報告されているが, 臨床所見や単純X線写真から診断することは比較的困難とされており3~5), また顎関節症と誤診されたり, 腫瘍性疾患と混同されることがある2,6,7). CTとくに3D-CTは本症の診断に有効であるが, 直接骨片間の干渉部位を確認できることは少ない. その治療には, 口内法による筋突起切除術が多く施行されているが, 筋突起の摘出に難渋することがあり, またその治癒経過も明らかではない4,7,8). 今回われわれは, 3D-CTで干渉部位を確認できた下顎骨筋突起過形成による開口障害の症例に, 筋突起切離術を施行し, 良好な経過とともに, 興味ある治癒過程を観察し得たので, その概要を報告する. 「症例」患者:26歳, 男性. 初診:2003年7月. 主訴:開口障害. |
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ISSN: | 0385-1311 |