ラットの延髄後角の侵害受容細胞に対する内包条件刺激の抑制効果

「論文内容の要旨」I. 研究目的 モルヒネが効果を示さない神経因性疼痛や癌性疼痛の除痛法の一つとして内包の電気刺激が用いられているが, その神経生理学的機序については明らかではない. Okadaら(2002は間脳の後腹内側核(VPM, 後核群, 不確帯で記録された侵害受容細胞が内包の条件刺激によって抑制されることを報告した. しかし, 内包による痛覚抑制が間脳へ至るどのレベルで起こるのかは不明である. そこで本研究は三叉神経系からの侵害性情報を受け, そして間脳に中継する延髄後角の二次ニューロンレベルにおいて内包条件刺激による抑制が観察されるかどうかを調査した. II. 研究方法 実験にはSp...

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Veröffentlicht in:岩手医科大学歯学雑誌 2004, Vol.29 (2), p.183-184
1. Verfasser: 福田大介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「論文内容の要旨」I. 研究目的 モルヒネが効果を示さない神経因性疼痛や癌性疼痛の除痛法の一つとして内包の電気刺激が用いられているが, その神経生理学的機序については明らかではない. Okadaら(2002は間脳の後腹内側核(VPM, 後核群, 不確帯で記録された侵害受容細胞が内包の条件刺激によって抑制されることを報告した. しかし, 内包による痛覚抑制が間脳へ至るどのレベルで起こるのかは不明である. そこで本研究は三叉神経系からの侵害性情報を受け, そして間脳に中継する延髄後角の二次ニューロンレベルにおいて内包条件刺激による抑制が観察されるかどうかを調査した. II. 研究方法 実験にはSprague-Dawley雄性ラット(体重250~400g68匹を用いた. 笑気と酸素の混合ガス(2 : 1および0.5%ハロタンで麻酔し, 臭化パンクロニウムで不動化したラットの延髄後角の三叉神経脊髄路核尾側核とその内側の網様亜核の領域に微小電極を刺入し, 口腔顔面領域への侵害刺激に応じる侵害受容細胞の活動を記録した.
ISSN:0385-1311