肺原発ホジキンリンパ腫の1切除例

背景.肺原発ホジキンリンパ腫は稀な腫瘍であり,術前診断に至ることは困難である.症例.39歳女性.虫垂炎の術前検査で異常を指摘され,CTで心膜に接する5 cm大の腫瘤性病変を指摘された.気管支鏡下生検が施行され,組織型不明の悪性腫瘍の診断で当科紹介となった.原発性肺癌疑いで診断と治療目的に左上葉切除が施行された.病理標本では,散在する単核のHodgkin細胞および多核のReed-Sternberg細胞を認め,免疫染色でこれらの巨細胞はCD15(+),CD30(+)であった.Classic Hodgkin lymphoma,nodular sclerosis typeと診断された.肺以外に病変を認...

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Veröffentlicht in:肺癌 2020/02/20, Vol.60(1), pp.43-47
Hauptverfasser: 内匠, 陽平, 辛島, 高志, 安部, 美幸, 宮脇, 美千代, 駄阿, 勉, 杉尾, 賢二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.肺原発ホジキンリンパ腫は稀な腫瘍であり,術前診断に至ることは困難である.症例.39歳女性.虫垂炎の術前検査で異常を指摘され,CTで心膜に接する5 cm大の腫瘤性病変を指摘された.気管支鏡下生検が施行され,組織型不明の悪性腫瘍の診断で当科紹介となった.原発性肺癌疑いで診断と治療目的に左上葉切除が施行された.病理標本では,散在する単核のHodgkin細胞および多核のReed-Sternberg細胞を認め,免疫染色でこれらの巨細胞はCD15(+),CD30(+)であった.Classic Hodgkin lymphoma,nodular sclerosis typeと診断された.肺以外に病変を認めず,肺原発ホジキンリンパ腫と診断した.結語.肺原発ホジキンリンパ腫の術前診断は困難であり,適切な治療のためにも,確実かつ正確な組織診が極めて重要である.
ISSN:0386-9628
1348-9992
DOI:10.2482/haigan.60.43