肺原発多形癌切除例の検討

背景.肺原発多形癌は予後不良とされる稀な肺癌である.当科で手術した肺原発多形癌症例について,その臨床像と組織学的特徴を検討した.対象と方法.2005年1月から2015年12月までに当科で手術を施行し,肺原発多形癌と診断された14例.結果.男性12例,女性2例で平均年齢69.5歳.術式は区域切除1例,葉切除13例であった.病理病期はI期4例,II期6例,III期以上4例であった.8例に再発を認め,全例原病死で失った.治療成績は5年生存率が21%と,予後は不良であった.また,分子学的療法のコンパニオン診断について,12例にprogrammed cell-death ligand 1(PD-L1)の...

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Veröffentlicht in:肺癌 2018/02/20, Vol.58(1), pp.24-28
Hauptverfasser: 松井, 優紀, 坂巻, 靖, 寛島, 隆史, 田中, 諒, 小牟田, 清, 辻本, 正彦, 安岡, 弘直
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.肺原発多形癌は予後不良とされる稀な肺癌である.当科で手術した肺原発多形癌症例について,その臨床像と組織学的特徴を検討した.対象と方法.2005年1月から2015年12月までに当科で手術を施行し,肺原発多形癌と診断された14例.結果.男性12例,女性2例で平均年齢69.5歳.術式は区域切除1例,葉切除13例であった.病理病期はI期4例,II期6例,III期以上4例であった.8例に再発を認め,全例原病死で失った.治療成績は5年生存率が21%と,予後は不良であった.また,分子学的療法のコンパニオン診断について,12例にprogrammed cell-death ligand 1(PD-L1)の発現を認め,うち5例が高発現であった.肺多形癌の詳細解明に今後も症例の蓄積が望まれる.
ISSN:0386-9628
1348-9992
DOI:10.2482/haigan.58.24