胸部CTで寛解増悪を呈し,胸腔鏡下肺生検で診断したAsian variant intravascular large B-cell lymphomaの1例

背景.胸部CTで寛解増悪を呈し,胸腔鏡下肺生検でAsian variant intravascular large B-cell lymphomaと診断した1例を経験したので報告する.症例.53歳,男性.検診で胸部異常陰影を指摘され,労作時呼吸困難の自覚もあったため当科受診した.胸部CTでびまん性すりガラス陰影を認め,気管支内視鏡検査などを施行したが特異的な所見を欠き,症状・陰影がともに入院後に軽快したため,過敏性肺臓炎を疑い経過観察とした.11ヶ月後,呼吸困難を主訴に再診した.びまん性すりガラス陰影の再燃を認め,翌月から発熱し入院した.胸腔鏡下肺生検で小血管の内腔にCD79α・MUM1陽性,...

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Veröffentlicht in:肺癌 2013, Vol.53(2), pp.99-103
Hauptverfasser: 山口, 覚博, 北口, 聡一, 香川, 真由子, 小川, 喬史, 菅原, 文博, 江川, 博彌
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.胸部CTで寛解増悪を呈し,胸腔鏡下肺生検でAsian variant intravascular large B-cell lymphomaと診断した1例を経験したので報告する.症例.53歳,男性.検診で胸部異常陰影を指摘され,労作時呼吸困難の自覚もあったため当科受診した.胸部CTでびまん性すりガラス陰影を認め,気管支内視鏡検査などを施行したが特異的な所見を欠き,症状・陰影がともに入院後に軽快したため,過敏性肺臓炎を疑い経過観察とした.11ヶ月後,呼吸困難を主訴に再診した.びまん性すりガラス陰影の再燃を認め,翌月から発熱し入院した.胸腔鏡下肺生検で小血管の内腔にCD79α・MUM1陽性,CD10・BCL6弱陽性の異型細胞を認め,さらにIgH遺伝子再構成も陽性であり,血球貪食症候群も合併していたため,Asian variant intravascular large B-cell lymphomaと診断した.結論.自然に寛解増悪を呈したAsian variant intravascular large B-cell lymphomaの稀な1例を経験し,その画像所見や検査成績,機序,治療法について文献的考察も加えて報告した.
ISSN:0386-9628
1348-9992
DOI:10.2482/haigan.53.99