空洞像を呈したPleomorphic carcinomaの1例

背景.Pleomorphic carcinomaは肺原発悪性腫瘍の約0.3%とされている稀な疾患である.今回我々は空洞像を呈したPleomorphic carcinomaの1例を経験したので報告する.症例.62歳,男性.主訴は咳嗽.2ヶ月前より主訴あり,精査することとなった.胸部X線で左上肺野に異常陰影を認め,胸部CTでは左上葉に壁が不整な4 cm大の空洞性病変がみられた.気管支鏡下肺生検で非小細胞肺癌と診断を得たため,左肺上葉切除及び肺門縦隔リンパ節郭清術を施行した.病理組織所見では扁平上皮癌と紡錘細胞,巨細胞が混在して増殖しておりPleomorphic carcinomaと診断された.リン...

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Veröffentlicht in:肺癌 2007, Vol.47(7), pp.871-875
Hauptverfasser: 森川, 洋匡, 田中, 亨, 濱路, 政嗣, 佐野, 公泰, 安田, 成雄, 加藤, 達雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.Pleomorphic carcinomaは肺原発悪性腫瘍の約0.3%とされている稀な疾患である.今回我々は空洞像を呈したPleomorphic carcinomaの1例を経験したので報告する.症例.62歳,男性.主訴は咳嗽.2ヶ月前より主訴あり,精査することとなった.胸部X線で左上肺野に異常陰影を認め,胸部CTでは左上葉に壁が不整な4 cm大の空洞性病変がみられた.気管支鏡下肺生検で非小細胞肺癌と診断を得たため,左肺上葉切除及び肺門縦隔リンパ節郭清術を施行した.病理組織所見では扁平上皮癌と紡錘細胞,巨細胞が混在して増殖しておりPleomorphic carcinomaと診断された.リンパ節転移は認められず病理病期はpT2N0M0,Stage IBであった.術後8ヶ月再発の兆候はみられていない.結論.本腫瘍は他の組織型と比較して予後不良との報告もあるため厳重な経過観察が必要であると考えられる.
ISSN:0386-9628
1348-9992
DOI:10.2482/haigan.47.871