胸部悪性腫瘍に対するラジオ波焼灼療法 (RFA) の可能性と問題点

目的. 低侵襲, 機能温存局所療法の一つとして, ラジオ波焼灼療法 (RFA) を胸部悪性腫瘍治療に応用したので報告する. 対象. 2001年6月より2002年3月までに胸部悪性腫瘍に対してRFAを施行した7例を対象とした. 方法上全例CT透視下で, 腫瘍内に17G内部冷却式穿刺針を穿刺挿入し焼灼を行った. 効果判定は術前後のダイナミックCT, CTガイド下針生検, および腫瘍マーカーの推移によって行った. 結果. 7症例, 14回, 22病変に対しRFAを施行した. 症例の内訳は, 転移性肺腫瘍6例と胸膜播種1例であった. 焼灼した腫瘍は最大径8mmから55mmであった. 合併症としては,...

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Veröffentlicht in:肺癌 2003/04/20, Vol.43(2), pp.131-136
Hauptverfasser: 佐野, 由文, 安井, 光太郎, 金澤, 右, 永広, 格, 青江, 基, 伊達, 洋至, 安藤, 陽夫, 平木, 祥夫, 清水, 信義
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的. 低侵襲, 機能温存局所療法の一つとして, ラジオ波焼灼療法 (RFA) を胸部悪性腫瘍治療に応用したので報告する. 対象. 2001年6月より2002年3月までに胸部悪性腫瘍に対してRFAを施行した7例を対象とした. 方法上全例CT透視下で, 腫瘍内に17G内部冷却式穿刺針を穿刺挿入し焼灼を行った. 効果判定は術前後のダイナミックCT, CTガイド下針生検, および腫瘍マーカーの推移によって行った. 結果. 7症例, 14回, 22病変に対しRFAを施行した. 症例の内訳は, 転移性肺腫瘍6例と胸膜播種1例であった. 焼灼した腫瘍は最大径8mmから55mmであった. 合併症としては, 疹痛, 発熱, 気胸, 胸水貯留などが認められたが, 1例において胸腔ドレーンの留置を要した他はいずれも軽度であった. 施術後のダイナミックCTで造影効果が認められるか, 同じく施術後の針生検でviableな腫瘍細胞を認めた4病変に対して再焼灼を行った. 1例を7ヵ月後他病 (肺炎) で失ったが, 6例は施術後3ないし9ヵ月後の現在担癌生存中である. 結論. 胸部腫瘍に対するRFAは, 効果判定が困難であり, また長期の効果についてはさらに検討を加える必要があるが, 低侵襲で比較的安全に施行可能で, 今後胸部腫瘍に対する新たな治療法となりうると思われる.
ISSN:0386-9628
1348-9992
DOI:10.2482/haigan.43.131