3Dプリンターを用いたタンパク質分子模型の製作とその利用
「1. 再び注目されだした分子模型」 分子模型は, 手元で分子の構造を触りながらじっくりと, 直観的に理解することができる優れたツールである. 特に有機化学では積極的に模型が使われている. 生物物理学/構造生物学の分野でも, WatsonとCrickが大きなDNAを自作してDNAの構造予測に用いたり, PerutzとKendrewはタンパク質の立体模型を沢山作り, 研究成果の発信に積極的に用いたりしていた. しかしほとんどの場合, 分子量数千以上のタンパク質分子の模型を製作すると, 部品を組み立てるのに骨が折れるうえに, 出来上がった巨大な模型を「手にして」議論することは, 現実的ではなく,...
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Veröffentlicht in: | 生物物理 2015, Vol.55(2), pp.104-107 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 再び注目されだした分子模型」 分子模型は, 手元で分子の構造を触りながらじっくりと, 直観的に理解することができる優れたツールである. 特に有機化学では積極的に模型が使われている. 生物物理学/構造生物学の分野でも, WatsonとCrickが大きなDNAを自作してDNAの構造予測に用いたり, PerutzとKendrewはタンパク質の立体模型を沢山作り, 研究成果の発信に積極的に用いたりしていた. しかしほとんどの場合, 分子量数千以上のタンパク質分子の模型を製作すると, 部品を組み立てるのに骨が折れるうえに, 出来上がった巨大な模型を「手にして」議論することは, 現実的ではなく, タンパク質の分子模型と言えば, 大きなケース内に収められた展示物という認識であった. ところが, この状況が, 3Dプリンターの出現によって, 大きく変わろうとしている. 3Dプリンターを用いれば, タンパク質の複雑な立体構造をいとも簡単に造形できる. |
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ISSN: | 0582-4052 1347-4219 |
DOI: | 10.2142/biophys.55.104 |