Single-Protein Production(SPP)系のNMRへの応用

「1. はじめに:MazF toxin蛋白質」 今日, プログラム細胞死をもたらす様々なToxinとその細胞毒性を中和するAnti-toxinが大腸菌から同定されている. 大腸菌で34種のToxin-Antitoxin (TA)が発見されており, そのTA系の中でも最も研究が進んでいるのがMazEF系である. ToxinであるMazF蛋白質はmRNAのACA部位を特異的に分解するmRNA interferaseとしての機能を持っている1). MazFを37℃で発現誘導させると蛋白質合成が阻害され, 菌の生育が停止する. しかし, 別の蛋白質MazEを共発現させると, MazFの細胞毒性は中和さ...

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Veröffentlicht in:生物物理 2014-02, Vol.54 (1), p.44-48
Hauptverfasser: 石田洋二郎, 井上正順
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに:MazF toxin蛋白質」 今日, プログラム細胞死をもたらす様々なToxinとその細胞毒性を中和するAnti-toxinが大腸菌から同定されている. 大腸菌で34種のToxin-Antitoxin (TA)が発見されており, そのTA系の中でも最も研究が進んでいるのがMazEF系である. ToxinであるMazF蛋白質はmRNAのACA部位を特異的に分解するmRNA interferaseとしての機能を持っている1). MazFを37℃で発現誘導させると蛋白質合成が阻害され, 菌の生育が停止する. しかし, 別の蛋白質MazEを共発現させると, MazFの細胞毒性は中和されて, 菌の生育阻害は起こらない. MazFのACA特異的分解機能の利用法としてRNAクリーンアップへの応用, 抗HIVウイルス治療への応用が挙げられる2). もう1つの利用法として, Single-Protein Production (SPP)系がある.
ISSN:0582-4052