タンパク質間相互作用の共進化情報に基づく予測

「1. はじめに」高次の生命現象は個々のタンパク質によって担われているのではなく, 複数のタンパク質の相互作用により形成されたネットワークによって担われている. 現在, 酵母ツーハイブリッドシステムやプルダウン解析などの方法で, ゲノムワイドなタンパク質間相互作用を実験的に捉える研究がなされてきている(これらの実験技術については文献1参照). しかし, それらの方法は時間やコストがかかる上, 精度的にもまだ十分な状態ではない. 一方, バイオインフォマティクスの分野でもタンパク質間相互作用の予測が重要な課題となってきており, さまざまな方法が開発されてきている2). これら情報科学的解析に要す...

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Veröffentlicht in:生物物理 2007, Vol.47(1), pp.004-011
Hauptverfasser: 佐藤, 哲也, 山西, 芳裕, 金久, 實, 藤, 博幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」高次の生命現象は個々のタンパク質によって担われているのではなく, 複数のタンパク質の相互作用により形成されたネットワークによって担われている. 現在, 酵母ツーハイブリッドシステムやプルダウン解析などの方法で, ゲノムワイドなタンパク質間相互作用を実験的に捉える研究がなされてきている(これらの実験技術については文献1参照). しかし, それらの方法は時間やコストがかかる上, 精度的にもまだ十分な状態ではない. 一方, バイオインフォマティクスの分野でもタンパク質間相互作用の予測が重要な課題となってきており, さまざまな方法が開発されてきている2). これら情報科学的解析に要する時間やコストは実験に比べるときわめて小さく, 上記の相互作用プロテオミクス研究に対する相補的な利用が期待されている. しかし, バイオインフォマティクスによるタンパク質間相互作用予測の精度もまだ十分なものではない.
ISSN:0582-4052
1347-4219
DOI:10.2142/biophys.47.004