特別企画：「おむすびころりん」

名古屋大学の良き伝統（？）を受け継ぐべく, 今年も去年に続き大道仮説実験をやることにしました. やった内容をおさらいしてみますと, ガリレオ・ガリレイはピサの斜塔ではなく坂を使って, 重さの違う鉄球が同じ速さで転がること示したと言われています. 私たちも, まずこれを実際やってみて, ガリレオ・ガリレイの実験が正しいことを示そうとしました. 缶ジュースとツナ缶を使い, 転がる速さは重さに関係ないことを示そうとしました. 結果は常に缶ジュース＞ツナ缶. 直径が違う缶ビールで比較しました. 続いて重さは同じで直径が違う丸太でも比較しました. 結果はいずれも同じ速さで転がりました（缶ビールのほうは結果がビミョーでしたが）. つまり直径も関係がないことを示しました. まったく同じ容器に水, ワセリンをそれぞれ同じ重さになるように入れたものを比較しました. 結果は水＞ワセリンでした. このとき容器の中の水とワセリンの動きがわかるように, 色のついたビーズを入れておきました. 水の場合, 容器は回転しているにもかかわらずビーズは動いていませんでした. 一方ワセリンの場合, 容器といっしょに回転していました. ＜結論＞ツナ缶やワセリンの場合, 重い中身を回転させるのにエネルギーを取られてしまいます. それで斜面を落ちるためのエネルギーが少なくなり遅い. 缶ジュースは中身がほとんど回転しないので, エネルギーは斜面を落ちるためだけに使われます. そのため速い. 最後に生卵とゆで卵で比べましたが, まっすぐ転がらなかったため, 判定できませんでした. 結論から考えると生卵が速いはずなんですが…. 多くの人が参加してくれたので, オーガナイザーとしましてはうれしいかぎりです. ただ, 難波先生がおっしゃられたように, 生物物理若手の会らしく, 物理法則で解答できるように準備をしておけばよかったと思います. 生物をやってきて物理になじみのない私としましては, 参加者の中で物理のできる方に詳しく教えてもらい, モーメント等の概念を1から勉強しようと思っていたのですが…. オーガナイザーの稲葉君がもっと詳しく, 物理らしい解説を書いてくれたので是非読んでみて下さい. →http://bunshi3.bio.nagoya-u.ac.jp/bunshi3/students/kororin.htmlその他, ポスター交流会や, 懇親会なども大変盛況でした. 最後に, 夏の学校を開催するにあたり, 多くの方々からご支援, ご協力を賜りました. この場を借りて御礼申し上げます. ありがとうございました.