復位性顎関節円板転位症例の歯科矯正学的咬合再構築
初診時年齢18歳の女性で, 左側顎関節の間欠的開口制限, 顎関節雑音ならびに開口時疼痛, 特に起床時の開口時疼痛, 開口制限が著しいことを主訴に来院した. 自力最大開口量は27mmで, 患者自身が下顎を左右に偏心運動させながら開口することで, 開口障害を解除することが可能であった. MRI所見では, 両側の顎関節円板が復位型前方転位であった. そこでaxiographを用いた下顎頭運動分析により, 症状側である左側下顎頭の開閉口運動時の閉口時に関節円板が前外方に転位する直前の顎位, すなわち治療目標の下顎位(therapeutic reference position ; TRP)で機能的顎矯...
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Veröffentlicht in: | 日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 2003-01, Vol.23 (1), p.12-21 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 初診時年齢18歳の女性で, 左側顎関節の間欠的開口制限, 顎関節雑音ならびに開口時疼痛, 特に起床時の開口時疼痛, 開口制限が著しいことを主訴に来院した. 自力最大開口量は27mmで, 患者自身が下顎を左右に偏心運動させながら開口することで, 開口障害を解除することが可能であった. MRI所見では, 両側の顎関節円板が復位型前方転位であった. そこでaxiographを用いた下顎頭運動分析により, 症状側である左側下顎頭の開閉口運動時の閉口時に関節円板が前外方に転位する直前の顎位, すなわち治療目標の下顎位(therapeutic reference position ; TRP)で機能的顎矯正装置を用いて関節円板の整位を試み, そのTRPに対してマルチブラケット法と機能的顎矯正装置を併用して歯の三次元的移動により咬合を再構築したところ, 動的治療終了後2年を経過しても安定した咬合が得られ, すべての臨床症状の再発は認められなかった. |
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ISSN: | 1346-8111 |