尿道カテーテル挿入後に緑膿菌による尿路感染症・敗血症をきたした巨大尿管巨大膀胱症候群の1例
「要旨」 5か月男児. 胎生38週に胎児エコーで両側Grade(Gr.)IVの水腎水尿管症と巨大膀胱を指摘された. 日齢4に実施した排尿時膀胱造影で両側Gr.Vの膀胱尿管逆流(vesicoureteral reflux;VUR)を認め, 日齢4よりcefaclorの予防内服(5mg/kg/日)を開始した. 5か月時VURに対する術前評価のため経静脈的尿路造影(intravenous pyelography; IVP)を尿道カテーテル挿入下に行った. 翌日発熱し来院. 膿尿を認め, 尿塗沫でグラム陰性桿菌多数であり, 抗菌薬投与を開始した. 後日血液・尿培養より緑膿菌が検出され, 計2週間の抗菌...
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Veröffentlicht in: | 日本小児腎臓病学会雑誌 2013-11, Vol.26 (2), p.262-267 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」 5か月男児. 胎生38週に胎児エコーで両側Grade(Gr.)IVの水腎水尿管症と巨大膀胱を指摘された. 日齢4に実施した排尿時膀胱造影で両側Gr.Vの膀胱尿管逆流(vesicoureteral reflux;VUR)を認め, 日齢4よりcefaclorの予防内服(5mg/kg/日)を開始した. 5か月時VURに対する術前評価のため経静脈的尿路造影(intravenous pyelography; IVP)を尿道カテーテル挿入下に行った. 翌日発熱し来院. 膿尿を認め, 尿塗沫でグラム陰性桿菌多数であり, 抗菌薬投与を開始した. 後日血液・尿培養より緑膿菌が検出され, 計2週間の抗菌薬投与後に手術を予定し退院した. IVP時の尿道カテーテル挿入が感染の契機となったと考えられる. 重度尿路異常患者へのカテーテル挿入前には, 保菌状態の確認と, 要すれば挿入前後における感受性のある抗菌薬の投与が有用であると考える. |
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ISSN: | 0915-2245 |