我が国のEnd stage kidney disease(ESKD)の現況

「緒言」 慢性腎臓病(Chronic kidney disease:CKD)は末期腎不全への進行と同時に心臓血管病発症と重症化のリスク因子として知られ, その対策の重要性が我が国をはじめ世界的に認識されてきた. 現在, 我が国で慢性腎不全進行のために末期腎不全(End stage kidney disease:ESKD)に至る患者が未だ年々増加している. ESKD患者数は世界的にも継続的な増加が今後も予想されており, 医療経済上大きな問題となっている. ESKDとなって必要となる腎代替療法には透析療法(血液透析, 腹膜透析)と腎移植がある. この中で慢性透析患者調査は日本透析医学会が, 小児腎...

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Veröffentlicht in:日本小児腎臓病学会雑誌 2012-11, Vol.25 (2), p.178-189
Hauptverfasser: 山縣邦弘, 八木澤隆, 中井滋, 中山昌明, 今井圓裕, 服部元史, 五十嵐徹, 石村栄治, 井関邦敏, 伊丹儀友, 乳原善文, 笠井健司, 木全直樹, 剣持敬, 佐古まゆみ, 杉山斉, 鈴木洋通, 田邉一成, 椿原美治, 西慎一, 樋之津史郎, 平松信, 古薗勉, 望月隆弘, 湯沢賢治, 横山仁, 秋葉隆, 高原史郎, 吉村了勇, 本田雅敬, 松尾清一, 秋澤忠男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 慢性腎臓病(Chronic kidney disease:CKD)は末期腎不全への進行と同時に心臓血管病発症と重症化のリスク因子として知られ, その対策の重要性が我が国をはじめ世界的に認識されてきた. 現在, 我が国で慢性腎不全進行のために末期腎不全(End stage kidney disease:ESKD)に至る患者が未だ年々増加している. ESKD患者数は世界的にも継続的な増加が今後も予想されており, 医療経済上大きな問題となっている. ESKDとなって必要となる腎代替療法には透析療法(血液透析, 腹膜透析)と腎移植がある. この中で慢性透析患者調査は日本透析医学会が, 小児腎不全については日本小児腎臓病学会が, 腎移植患者については日本移植学会・日本臨床腎移植学会が, それぞれ独自に調査を行っているが, 患者相互の検証, 追跡調査協力などが十分に行われてこなかった. 多くの論文, 報告書に示される我が国の慢性腎不全患者数といえば, 日本透析医学会の調査による維持透析患者数がその代表として示されてきた1).
ISSN:0915-2245