新生児ヘモクロマトーシスと両側低形成腎を合併し, 慢性腎不全に対して腹膜透析を施行した1症例
新生児ヘモクロマトーシスは新生児早期より肝臓を中心に鉄の沈着を生じ,重篤な肝障害を呈する稀な疾患で,肝障害が急速に進行し致死的になることが多い。 今回われわれは,新生児ヘモクロマトーシスを合併し,両側低形成腎による慢性腎不全に至った症例を経験した。小腸閉鎖,胎便性腹膜炎を認め,日齢1に小腸閉鎖根治術を施行したが術後より乏尿となり次第に腎障害が進行した。その後,肝障害と高フェリチン血症が出現した。腹部CTでは両側低形成腎を認め,MRIでは肝臓・脾臓および腎皮質に鉄の沈着を認めヘモクロマトーシスと診断した。採血時の瀉血とビタミンE内服を行いヘモクロマトーシスは徐々に改善した。慢性腎不全に対して生...
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Veröffentlicht in: | 日本小児腎臓病学会雑誌 2011/04/15, Vol.24(1), pp.68-73 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 新生児ヘモクロマトーシスは新生児早期より肝臓を中心に鉄の沈着を生じ,重篤な肝障害を呈する稀な疾患で,肝障害が急速に進行し致死的になることが多い。 今回われわれは,新生児ヘモクロマトーシスを合併し,両側低形成腎による慢性腎不全に至った症例を経験した。小腸閉鎖,胎便性腹膜炎を認め,日齢1に小腸閉鎖根治術を施行したが術後より乏尿となり次第に腎障害が進行した。その後,肝障害と高フェリチン血症が出現した。腹部CTでは両側低形成腎を認め,MRIでは肝臓・脾臓および腎皮質に鉄の沈着を認めヘモクロマトーシスと診断した。採血時の瀉血とビタミンE内服を行いヘモクロマトーシスは徐々に改善した。慢性腎不全に対して生後10か月時に腹膜透析を導入した。胎便性腹膜炎による腹膜透析療法への影響は大きく,早期に腎移植を行う予定である。 |
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ISSN: | 0915-2245 1881-3933 |
DOI: | 10.3165/jjpn.24.68 |