3. マイクロサテライト法によるIgA腎症感受性遺伝子のゲノムワイド探索

IgA腎症は世界的に最も高頻度に認められる慢性糸球体腎炎であり, 特にわが国では発症率が高い. 成人において発症後約20年で30~40%の患者が末期腎不全へと進行するとの報告が, また小児においても, 日本人小児241例の検討で15年間で11%が慢性腎不全に進行したとの報告があり, 成人・小児ともに予後不良の疾患であるが, 発症・進展機序は未だ十分に解明されていない. IgA腎症は, 家族内集積例の存在や一卵性双生児での一致率から, 環境要因に加え複数の遺伝的要因が関与すると考えられている. これまで国内外を問わずさまざまな方法で疾患関連遺伝子の探索が行われてきた. 候補遺伝子アプローチでは,...

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Veröffentlicht in:日本小児腎臓病学会雑誌 2010, Vol.23 (1), p.74-75
Hauptverfasser: 坂早苗, 平和伸仁, 谷津圭介, 梅村敏, 岡晃, 猪子英俊, 松阪泰二, 遠藤正之, 山本陵平, 今井圓裕, 成田一衛, 市川家國, 新村文男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:IgA腎症は世界的に最も高頻度に認められる慢性糸球体腎炎であり, 特にわが国では発症率が高い. 成人において発症後約20年で30~40%の患者が末期腎不全へと進行するとの報告が, また小児においても, 日本人小児241例の検討で15年間で11%が慢性腎不全に進行したとの報告があり, 成人・小児ともに予後不良の疾患であるが, 発症・進展機序は未だ十分に解明されていない. IgA腎症は, 家族内集積例の存在や一卵性双生児での一致率から, 環境要因に加え複数の遺伝的要因が関与すると考えられている. これまで国内外を問わずさまざまな方法で疾患関連遺伝子の探索が行われてきた. 候補遺伝子アプローチでは, ACE遺伝子をはじめとしさまざまな遺伝子との関連が示唆されてきた.
ISSN:0915-2245