小児期発症腎疾患患者におけるミゾリビンの薬物動態と投与設計に関する検討
「要旨」小児腎疾患に対してミゾリビン(MZR)を使用する際, 有効な血中濃度を得るためには成人よりも単位体重あたりの投与量を多くする必要がある. その要因には分布容積や吸収率の違いがあるが, 詳細な検討は少ない. 今回, 小児期発症腎疾患患者10症例と, 過去に報告された成人関節リウマチ患者7症例におけるMZRの薬物動態パラメータを用いて, その要因に関する検討を行った. その結果, 年齢と分布容積の間に負の相関(相関係数-0.44, p値0.0042)があったが, 年齢と尿中排泄率の間に相関はなかった(相関係数0.14, p値0.41). MZRは水溶性で代謝を受けない腎排泄型の薬物であり,...
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Veröffentlicht in: | 日本小児腎臓病学会雑誌 2008, Vol.21 (2), p.10-16 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」小児腎疾患に対してミゾリビン(MZR)を使用する際, 有効な血中濃度を得るためには成人よりも単位体重あたりの投与量を多くする必要がある. その要因には分布容積や吸収率の違いがあるが, 詳細な検討は少ない. 今回, 小児期発症腎疾患患者10症例と, 過去に報告された成人関節リウマチ患者7症例におけるMZRの薬物動態パラメータを用いて, その要因に関する検討を行った. その結果, 年齢と分布容積の間に負の相関(相関係数-0.44, p値0.0042)があったが, 年齢と尿中排泄率の間に相関はなかった(相関係数0.14, p値0.41). MZRは水溶性で代謝を受けない腎排泄型の薬物であり, 尿中排泄率はその吸収率を反映する. 今回の検討で吸収率ではなく, 小児と成人における分布容積の違いが単位体重あたりのMZR投与量の違いに強く関わると判断された. 分布容積が大きい場合は, 単位体重あたりのMZR投与量を多くする必要がある. |
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ISSN: | 0915-2245 |