24 弁穿孔により生じた大動脈弁閉鎖不全症の一例

症例は56才女性. 平成16年10月に急速に進行する呼吸困難を主訴に近医受診. 急性心不全にて当院循環器科紹介となった. 心エコーで高度の大動脈弁逆流を認め, 大動脈弁閉鎖不全症による心不全と診断. また右冠尖にひらひらと動く異常構造物を認め, その後経食道エコー等所見より大動脈弁の逸脱と考えた. 11月に待機的大動脈弁置換術を施行. 切除後の大動脈弁検索にて右冠尖に長径約1cmの巨大な穿孔を認め, 異常構造物は穿孔し被薄化した右冠弁の一部であると判明. その後病理組織所見として穿孔した右冠尖には粘液様変性や慢性炎症性細胞を認めた. 穿孔の原因としては外傷性, リウマチ性, 感染性心内膜炎など...

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Veröffentlicht in:米子医学雑誌 2005, Vol.56 (4), p.169-169
Hauptverfasser: 山田健作, 遠藤哲, 柳原清孝, 北村郁代, 尾崎就一, 太田原顕, 笠原尚, 小野公誉, 竹本直明, 黒田弘明, 松井克明, 山内教宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は56才女性. 平成16年10月に急速に進行する呼吸困難を主訴に近医受診. 急性心不全にて当院循環器科紹介となった. 心エコーで高度の大動脈弁逆流を認め, 大動脈弁閉鎖不全症による心不全と診断. また右冠尖にひらひらと動く異常構造物を認め, その後経食道エコー等所見より大動脈弁の逸脱と考えた. 11月に待機的大動脈弁置換術を施行. 切除後の大動脈弁検索にて右冠尖に長径約1cmの巨大な穿孔を認め, 異常構造物は穿孔し被薄化した右冠弁の一部であると判明. その後病理組織所見として穿孔した右冠尖には粘液様変性や慢性炎症性細胞を認めた. 穿孔の原因としては外傷性, リウマチ性, 感染性心内膜炎などが報告例として挙げられているが, 本症例においては原因は確定できなかった. このような巨大な穿孔をきたす症例は比較的稀と思われる.
ISSN:0044-0558