胎仔期, 新生仔期および成熟ラット角膜における抗酸化酵素の発現:免疫組織化学的研究

「はじめに」角膜は眼球表面を構成する主要組織であり, 涙液を介して外気に接するため, 大気中の酸素や紫外線に起因する酸化ストレスの影響を非常に受けやすい. 酸化ストレスによって細胞は様々に傷害されるため1,2), 角膜において酸化ストレスに対する防御機構であるスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase, SOD), グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase, GPx), チオレドキシンペルオキシダーゼ(thioredoxin peroxidase, TPx)等の抗酸化酵素はきわめて重要な働きをしていると考えられる. エネルギー産生の...

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Veröffentlicht in:米子医学雑誌 2004, Vol.55 (2), p.93-102
Hauptverfasser: 佐伯有祐, 加藤信介, 大浜栄作, 井上幸次
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」角膜は眼球表面を構成する主要組織であり, 涙液を介して外気に接するため, 大気中の酸素や紫外線に起因する酸化ストレスの影響を非常に受けやすい. 酸化ストレスによって細胞は様々に傷害されるため1,2), 角膜において酸化ストレスに対する防御機構であるスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase, SOD), グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase, GPx), チオレドキシンペルオキシダーゼ(thioredoxin peroxidase, TPx)等の抗酸化酵素はきわめて重要な働きをしていると考えられる. エネルギー産生の中核であるミトコンドリアにおける電子伝達系からの漏出, 虚血再灌流, 紫外線照射等, 様々な要因によって生成されたスーパーオキシドは, 細胞質に存在し銅と亜鉛を有するSOD1とミトコンドリア内に存在しマンガンを含有するSOD2により速やかに過酸化水素水(H2O2)に不均化分解される3-5).
ISSN:0044-0558