ニューラルネットワークの構造学習による規則性の発見と汎化

「1. はじめに」 ニューラルネットワークに関して数多くの研究がなされているが, これらの多くは人工知能や統計的手法でも扱うことが可能である. 従って単にニューラルネットワークで扱えるというだけでは不十分であり, 他の諸方法との比較が必須である. たとえばShavlikら1)は, 5種類の実データを用いたパターン分類を対象として, 誤差逆伝播学習(以下BP学習と呼ぶ), パーセプトロン学習, および人工知能における帰納学習法であるID3の比較研究を行った. これによると, 全体的にBP学習がやや性能が良いものの他の2方法よりも多くの計算時間を要する. しかし筆者らの考えでは, BP学習およびパ...

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Veröffentlicht in:日本神経回路学会誌 1994/12/05, Vol.1(2), pp.57-63
Hauptverfasser: 石川, 眞澄, 山本, 洋嗣
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 ニューラルネットワークに関して数多くの研究がなされているが, これらの多くは人工知能や統計的手法でも扱うことが可能である. 従って単にニューラルネットワークで扱えるというだけでは不十分であり, 他の諸方法との比較が必須である. たとえばShavlikら1)は, 5種類の実データを用いたパターン分類を対象として, 誤差逆伝播学習(以下BP学習と呼ぶ), パーセプトロン学習, および人工知能における帰納学習法であるID3の比較研究を行った. これによると, 全体的にBP学習がやや性能が良いものの他の2方法よりも多くの計算時間を要する. しかし筆者らの考えでは, BP学習およびパーセプトロン学習はたとえパターン分類が可能ではあっても, ID3とは異なり分類規準が明示的に得られない, すなわち結果の説明が困難であるという問題点がある. またBP学習には, 学習時間が長い, 極小値に陥る可能性がある, ネットワークの大きさに関する事前情報が得難いため種々の大きさのネットワークを試行錯誤的に学習せざるを得ない, 隠れユニットの解釈が困難であるなどの問題点がある.
ISSN:1340-766X
1883-0455
DOI:10.3902/jnns.1.57