シスプラチン / 5-FU / セッキシマブ併用導入化学療法による喉頭温存治療
「1. はじめに」 局所進行喉頭癌・咽頭癌に対する喉頭温存目的の治療として, 高用量シスプラチン併用の化学放射線療法(CRT)が標準治療として確立している. しかし高用量シスプラチン併用CRTによる嚥下障害や腎機能障害などの全身的な有害事象への対策も重要な課題となっている. 高用量シスプラチン併用CRT群と, シスプラチン/5-FU併用導入化学療法(ICT)からの単独放射線療法群(ICT-RT群), そして単独放射線療法群(RT群)の3群を比較したRTOG91-11試験の長期成績報告によると喉頭温存生存率, 粗生存率(OS)ともにICT-RT群が最も優れていたという結果であり, 喉頭機能温存や...
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Veröffentlicht in: | 喉頭 2022-12, Vol.34 (2), p.92-98 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」 局所進行喉頭癌・咽頭癌に対する喉頭温存目的の治療として, 高用量シスプラチン併用の化学放射線療法(CRT)が標準治療として確立している. しかし高用量シスプラチン併用CRTによる嚥下障害や腎機能障害などの全身的な有害事象への対策も重要な課題となっている. 高用量シスプラチン併用CRT群と, シスプラチン/5-FU併用導入化学療法(ICT)からの単独放射線療法群(ICT-RT群), そして単独放射線療法群(RT群)の3群を比較したRTOG91-11試験の長期成績報告によると喉頭温存生存率, 粗生存率(OS)ともにICT-RT群が最も優れていたという結果であり, 喉頭機能温存や全身的な影響を考えると長期的にはICTが有用である可能性が改めて示されたと考えられる. しかし現在ICTの標準治療であるドセタキセル/シスプラチン/5-FU併用(TPF)療法は発熱性好中球減少症などの血液毒性の強さがしばしば問題となるため, 同等の効果を持ち, より安全な治療法が望まれているのが現状である. |
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ISSN: | 0915-6127 |