喉頭摘出後のボイスプロステーシスによる音声再建の現状と患者支援の取り組みについて

「はじめに」進行喉頭癌あるいは下咽頭頸部食道癌の手術治療では, 喉頭全摘出術が必要となる場合が多々ある. 喉頭全摘出術後は失声となるため, コミュニケーションは障害され日常生活に多大な困難を生じる. そのため代用音声獲得へのリハビリテーションは, 喉頭摘出者のQOL回復維持に不可欠である. シャント発声による代用音声法は, 他の発声法(食道発声や人工喉頭)に比べて獲得がはやく, 獲得率も高い. その一方で, 合併症管理や自己管理への支援, 消耗品の経済的負担等の課題がある. 今回, 当科でのボイスプロステーシスとしてプロヴォックス(R)(PV)挿入でのシャント手術を施行した症例の概要を報告する...

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Veröffentlicht in:喉頭 2020/06/01, Vol.32(01), pp.48-51
Hauptverfasser: 増山, 敬祐, 宮崎, 恭子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」進行喉頭癌あるいは下咽頭頸部食道癌の手術治療では, 喉頭全摘出術が必要となる場合が多々ある. 喉頭全摘出術後は失声となるため, コミュニケーションは障害され日常生活に多大な困難を生じる. そのため代用音声獲得へのリハビリテーションは, 喉頭摘出者のQOL回復維持に不可欠である. シャント発声による代用音声法は, 他の発声法(食道発声や人工喉頭)に比べて獲得がはやく, 獲得率も高い. その一方で, 合併症管理や自己管理への支援, 消耗品の経済的負担等の課題がある. 今回, 当科でのボイスプロステーシスとしてプロヴォックス(R)(PV)挿入でのシャント手術を施行した症例の概要を報告する. また, 山梨県と連携した喉摘者支援の中での, 日常生活給付制度による, 消耗品自己負担軽減への取り組みについて報告する. 「対象と方法」対象は2011年6月から2015年12月までに喉頭癌または下咽頭頸部食道癌にて喉摘後PVによる音声再建を行った37症例である.
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx.32.48