喉頭領域の3DCTと実体モデル
「1. はじめに」喉頭の解剖, 特に披裂軟骨と輪状軟骨の立体的な位置関係は複雑であり, 声門の閉鎖, 開大においては輪状軟骨上の披裂軟骨の立体配置は大きく変化する. 従って例えば摘出喉頭による形状, 大きさなどの解剖学的情報は正確であるが, 実際の生体の立体配置を反映していない. 一方Three-Dimensional Computed Tomography(3DCT)は実際の患者に基づいたデータである点で優れている. また, 内視鏡上一側声帯が固定していても3DCTでは受動運動や能動運動が観察でき脱臼や固着症例の診断にも役立つ. 今回3DCTを喉頭領域でどのように利用していくかについて実体モ...
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Veröffentlicht in: | 喉頭 2006/12/01, Vol.18(2), pp.96-100 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」喉頭の解剖, 特に披裂軟骨と輪状軟骨の立体的な位置関係は複雑であり, 声門の閉鎖, 開大においては輪状軟骨上の披裂軟骨の立体配置は大きく変化する. 従って例えば摘出喉頭による形状, 大きさなどの解剖学的情報は正確であるが, 実際の生体の立体配置を反映していない. 一方Three-Dimensional Computed Tomography(3DCT)は実際の患者に基づいたデータである点で優れている. また, 内視鏡上一側声帯が固定していても3DCTでは受動運動や能動運動が観察でき脱臼や固着症例の診断にも役立つ. 今回3DCTを喉頭領域でどのように利用していくかについて実体モデルも含め述べる. 「2. 3DCTの構築, モデル作製の実際」当院では現在64スライスのマルチヘリカルCT(Sensation Cardiac 64, Siemens, Munich, Germany)を使用している. 撮影範囲は舌骨から輪状軟骨下端までである. スライス厚は1mm(0.5mm厚の再構成)でピッチは1とし, 撮影時間は2秒前後である. このため声帯麻痺であっても安静呼吸時, 発声時など条件を変えて撮影することが可能となり, モーションアーチファクトも最小限に抑えることができる. |
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ISSN: | 0915-6127 2185-4696 |
DOI: | 10.5426/larynx1989.18.2_96 |