喉頭紡錘細胞癌の1症例
「はじめに」喉頭癌の組織型はほとんどが扁平上皮癌であり, 他の組織型の癌に遭遇することは稀である. 紡錘細胞癌は極めて稀で喉頭悪性腫瘍のうちの1%前後といわれている1). 紡錘細胞癌は, 扁平上皮癌成分と間質性分の肉腫様発育をした紡錘細胞が混在してみられる二相性の癌腫で, 「いわゆる癌肉腫」とも称される. 扁平上皮癌成分から紡錘細胞への移行像が認められる特徴から, 真性癌肉腫とは一線を画し, 扁平上皮癌の一亜型に分類されている. 今回我々は喉頭に発生した紡錘細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した. 「症例」症例:56歳男性 主訴:呼吸困難 既往歴:特記すべき事なし 家族歴:特...
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Veröffentlicht in: | 喉頭 2006/06/01, Vol.18(1), pp.39-43 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」喉頭癌の組織型はほとんどが扁平上皮癌であり, 他の組織型の癌に遭遇することは稀である. 紡錘細胞癌は極めて稀で喉頭悪性腫瘍のうちの1%前後といわれている1). 紡錘細胞癌は, 扁平上皮癌成分と間質性分の肉腫様発育をした紡錘細胞が混在してみられる二相性の癌腫で, 「いわゆる癌肉腫」とも称される. 扁平上皮癌成分から紡錘細胞への移行像が認められる特徴から, 真性癌肉腫とは一線を画し, 扁平上皮癌の一亜型に分類されている. 今回我々は喉頭に発生した紡錘細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した. 「症例」症例:56歳男性 主訴:呼吸困難 既往歴:特記すべき事なし 家族歴:特記すべき事なし 現病歴:平成15年9月頃より嗄声, 咽喉頭異常感があったが放置していた. 平成16年1月1日地下鉄駅前で呼吸困難のため倒れているところを発見され, 救急車で近医に搬送された. 上気道閉塞を疑われ気管内挿管を試みるも不可能であり, 当科に紹介され同日入院となった. |
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ISSN: | 0915-6127 2185-4696 |
DOI: | 10.5426/larynx1989.18.1_39 |