急性喉頭蓋炎・喉頭蓋膿瘍症例における中咽頭所見の検討

「はじめに」急性喉頭蓋炎は, 感染に対する治療と同時に気道確保に関しても慎重な取り扱いを要する疾患である. 咽頭痛出現から急速な呼吸困難を生じ窒息に至る例もあることから注意が必要である. 我々は過去5年間に急性喉頭蓋炎症例を18例経験したが, その中に急性喉頭蓋炎の重症化した状態と考えられる喉頭蓋膿瘍症例が6例含まれており, うち5例で気道確保の上切開排膿を行った. 今回, これら18症例につき主として中咽頭の炎症所見の有無に着目し検討するとともに, 喉頭蓋膿瘍症例に関しては起炎菌, 炎症進展範囲についても併せて検討したので, 文献的考察を加えて報告する. 「対象および方法」2000年3月から...

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Veröffentlicht in:喉頭 2006/06/01, Vol.18(1), pp.19-22
Hauptverfasser: 戎本, 浩史, 原, 浩貴, 折田, 浩志, 山崎, 愛語, 宮内, 裕爾, 山下, 裕司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」急性喉頭蓋炎は, 感染に対する治療と同時に気道確保に関しても慎重な取り扱いを要する疾患である. 咽頭痛出現から急速な呼吸困難を生じ窒息に至る例もあることから注意が必要である. 我々は過去5年間に急性喉頭蓋炎症例を18例経験したが, その中に急性喉頭蓋炎の重症化した状態と考えられる喉頭蓋膿瘍症例が6例含まれており, うち5例で気道確保の上切開排膿を行った. 今回, これら18症例につき主として中咽頭の炎症所見の有無に着目し検討するとともに, 喉頭蓋膿瘍症例に関しては起炎菌, 炎症進展範囲についても併せて検討したので, 文献的考察を加えて報告する. 「対象および方法」2000年3月から2005年4月の5年間に当科で加療した急性喉頭蓋炎18症例を対象とした. 年齢は23歳から72歳までで, 男性12例, 女性6例であった. 喉頭蓋膿瘍症例が6例含まれており, 男性4例, 女性2例であった. 検討内容は, 喉頭蓋膿瘍症例における起炎菌ならびに炎症の進展範囲, 急性喉頭蓋炎・喉頭蓋膿瘍症例における中咽頭炎症所見の有無とした.
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx1989.18.1_19