ラット内喉頭筋における毛細血管分布様式

「はじめに」ミオシンATPase染色を用いた内喉頭筋の筋線維タイプ分類を論じた報告によれば, イヌの後輪状披裂筋(以下, 後筋)はタイプ1線維の占める割合が高く, 逆に甲状披裂筋(以下, 内筋)ではタイプ2線維の割合が高いとされている1,2). またヒト3~5)ではイヌにおけるほど明瞭な差はないものの後筋は他の内喉頭筋よりタイプ1線維の占める割合の高いことがわかっている. 一方, 四肢筋においては筋線維タイプ分類に加えて毛細血管の分布様式の検討が行われており, 筋線維タイプにより毛細血管の分布様式の異なることが示されている6~8). つまり, 好気性代謝を行うタイプ1線維(slow oxida...

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Veröffentlicht in:喉頭 1999/06/01, Vol.11(1), pp.11-14
Hauptverfasser: 山形, 和彦, 湯本, 英二, 河北, 誠二, 小森, 正博, 讃岐, 徹冶
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ミオシンATPase染色を用いた内喉頭筋の筋線維タイプ分類を論じた報告によれば, イヌの後輪状披裂筋(以下, 後筋)はタイプ1線維の占める割合が高く, 逆に甲状披裂筋(以下, 内筋)ではタイプ2線維の割合が高いとされている1,2). またヒト3~5)ではイヌにおけるほど明瞭な差はないものの後筋は他の内喉頭筋よりタイプ1線維の占める割合の高いことがわかっている. 一方, 四肢筋においては筋線維タイプ分類に加えて毛細血管の分布様式の検討が行われており, 筋線維タイプにより毛細血管の分布様式の異なることが示されている6~8). つまり, 好気性代謝を行うタイプ1線維(slow oxidative fiber)は解糖系代謝を行うタイプ2b線維(fast glycolytic fiber)より毛細血管の分布が豊富とされている. しかしこれまでに内喉頭筋の筋線維タイプ別に毛細血管の分布様式を論じた報告はみられない. 本論文ではラットを用いて, 1)内筋・後筋の毛細血管分布, 2)内筋・後筋における筋線維タイプ別の毛細血管分布, 3)内牧・後筋の毛細血管分布と四肢筋との比較について検討したので報告する.
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx1989.11.1_11