喉頭悪性リンパ腫の2症例
「はじめに」 喉頭に発生する悪性リンパ腫は非常に稀であり, 一般には, 全喉頭悪性腫瘍の1%未満といわれている1). 今回, 我々は喉頭に発生した悪性リンパ腫を2例経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」 症例1 症例は65歳男性で, 平成3年2月頃より嗄声が出現し, 放置するも改善しないため, 4月9日当科受診した. 既往歴, 家族歴に特記すべきものはなかった. 初診時所見:間接喉頭鏡検査および喉頭ファイバー検査にて, 左声帯下面に乳頭状小腫瘤を認めた. またその他の耳鼻咽喉領域に異常は認めず, 頸部及びその他のリンパ節は触知しなかった. 診断確定のため, 間接喉頭鏡下にて...
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Veröffentlicht in: | 喉頭 1997/12/01, Vol.9(2), pp.174-177 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 喉頭に発生する悪性リンパ腫は非常に稀であり, 一般には, 全喉頭悪性腫瘍の1%未満といわれている1). 今回, 我々は喉頭に発生した悪性リンパ腫を2例経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」 症例1 症例は65歳男性で, 平成3年2月頃より嗄声が出現し, 放置するも改善しないため, 4月9日当科受診した. 既往歴, 家族歴に特記すべきものはなかった. 初診時所見:間接喉頭鏡検査および喉頭ファイバー検査にて, 左声帯下面に乳頭状小腫瘤を認めた. またその他の耳鼻咽喉領域に異常は認めず, 頸部及びその他のリンパ節は触知しなかった. 診断確定のため, 間接喉頭鏡下にて生検を行った. 病理組織所見:大型で比較的均一なlymphoma cellがびまん性に認められた(図1). また免疫染色にてT細胞由来のLSG分類びまん性大細胞型非ホジキン悪性リンパ腫と診断された.臨床経過:全身検索として, 表部単純X線検査, 上部消化管造影検査, 腹部超音波検査, ガリウムシンチ, 骨シンチ, 頸胸腹部CT検査を行ったが, 他の部位にリンパ節腫張は認めず臨床病期stageIとして, 喉頭のみに放射線治療を行なった. |
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ISSN: | 0915-6127 2185-4696 |
DOI: | 10.5426/larynx1989.9.2_174 |