肺癌FDG-PET / CT偽陰性リンパ節転移の病理学的検討

「抄録」肺癌術前FDG-PET/CT検査で集積がみられなかったリンパ節転移について, 病理学的所見を検討した. 対象は2015年10月から2017年2月までに当院で手術を施行した肺癌62症例のうち, 術後病理診断でリンパ節転移がみられたが術前FDG-PET/CTでFDG集積を認めなかった6例. 最大のリンパ節転移病変について, 転移巣の長径, 病理所見, およびGlucose transporter-1(Glut-1)の発現について検討した. 6例は全例腺癌で肺癌原発巣はいずれも強いFDG集積を呈した. 転移最大径は0.6cmから1.7cm, 原発巣とリンパ節転移は全例でGlut-1陽性であっ...

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Veröffentlicht in:相澤病院医学雑誌 2018-07, Vol.16, p.27-30
Hauptverfasser: 小口和浩, 樋口佳代子, 伊藤敦子, 川倉健治, 金子貴久子, 三島修, 三澤賢治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」肺癌術前FDG-PET/CT検査で集積がみられなかったリンパ節転移について, 病理学的所見を検討した. 対象は2015年10月から2017年2月までに当院で手術を施行した肺癌62症例のうち, 術後病理診断でリンパ節転移がみられたが術前FDG-PET/CTでFDG集積を認めなかった6例. 最大のリンパ節転移病変について, 転移巣の長径, 病理所見, およびGlucose transporter-1(Glut-1)の発現について検討した. 6例は全例腺癌で肺癌原発巣はいずれも強いFDG集積を呈した. 転移最大径は0.6cmから1.7cm, 原発巣とリンパ節転移は全例でGlut-1陽性であったが, 印環細胞形態をとるものは染色性が低かった. 0.8cm以上の転移5例のうち, 2例は印環細胞型, 2例は転移に正常リンパ組織が介在し転移腫瘍のサイズは小さかった. 少数例の検討であるが, 肺癌のリンパ節のうち, 腺癌, 転移サイズの小さなもの, 印環細胞の形態をとるものはFDG集積偽陰性となりやすいと考えられる.
ISSN:1882-0565