片側性声帯麻痺に対して行われる披裂軟骨内転術の嚥下機能への影響

はじめに: 片側性声帯麻痺(unilateral vocal fold paralysis : UVFP)患者は不十分な声門閉鎖を生じ, 気息性嗄声, 咳嗽反射の低下, 誤嚥といったさまざまな症状を呈する. UVFP患者が呈する発声障害に対して行われる音声改善手術の中で, 披裂軟骨内転術(arytenoid adduction surgery : AA)は生理的な披裂軟骨の回旋運動を利用する手技であり, 広い声門間隙や声帯レベル差が生じている中等度から高度な音声障害を呈する症例に選択されることが多い. しかしながらAA術後の嚥下機能の変化についての報告は少ない. 本研究の目的は, UVFP患者...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 2024/06/20, Vol.127(6), pp.750-751
Hauptverfasser: 渡邊, 健一, 鹿島, 和孝, 佐藤, 剛史, 町田, 知美, 福土, 審, 香取, 幸夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに: 片側性声帯麻痺(unilateral vocal fold paralysis : UVFP)患者は不十分な声門閉鎖を生じ, 気息性嗄声, 咳嗽反射の低下, 誤嚥といったさまざまな症状を呈する. UVFP患者が呈する発声障害に対して行われる音声改善手術の中で, 披裂軟骨内転術(arytenoid adduction surgery : AA)は生理的な披裂軟骨の回旋運動を利用する手技であり, 広い声門間隙や声帯レベル差が生じている中等度から高度な音声障害を呈する症例に選択されることが多い. しかしながらAA術後の嚥下機能の変化についての報告は少ない. 本研究の目的は, UVFP患者に行われたAAの嚥下機能への影響を評価し, 嚥下機能に果たす声門閉鎖の重要な役割について探索することである. 対象と方法: AA(全例medialization laryngoplasty : ML併施)を行った13例のUVFP患者を対象として, 術前および術後6カ月に音声, 嚥下, 咳嗽力の評価を行った.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.127.6_750