ウサギを用いた過内転発声障害モデル

「目的」: 痙攣性発声障害(spasmodic dysphonia : SD)は, 内喉頭筋に起こる局所性ジストニアが原因とされる. SDは内転型, 外転型, 混合型の3種類に分類されるが, 内転型(adductor SD : AdSD)が90~95%を占める. AdSDでは声帯過内転が起こり, 発声時の空気流が途絶され, その結果声が詰まり途切れる. AdSDに対する治療は声帯過内転を抑制し発声障害を改善させる. 種々の治療があるが, 同一条件下で比較検討が難しい. そこでわれわれは, まず声帯過内転を起こす動物モデルが必要と考えた. この研究では, まずウサギ声帯を吹鳴させ同時に反回神経(...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 2024/02/20, Vol.127(2), pp.144-146
Hauptverfasser: 竹本, 直樹, 讃岐, 徹治, 江崎, 伸一, 岩﨑, 真一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」: 痙攣性発声障害(spasmodic dysphonia : SD)は, 内喉頭筋に起こる局所性ジストニアが原因とされる. SDは内転型, 外転型, 混合型の3種類に分類されるが, 内転型(adductor SD : AdSD)が90~95%を占める. AdSDでは声帯過内転が起こり, 発声時の空気流が途絶され, その結果声が詰まり途切れる. AdSDに対する治療は声帯過内転を抑制し発声障害を改善させる. 種々の治療があるが, 同一条件下で比較検討が難しい. そこでわれわれは, まず声帯過内転を起こす動物モデルが必要と考えた. この研究では, まずウサギ声帯を吹鳴させ同時に反回神経(recurrent laryngeal nerve : RLN)を刺激し内喉頭筋を収縮させることで, 過内転発声障害モデルを作成する. 次にAdSDの治療として行われていた反回神経切断(RLN section)を行い, 喉頭機能の変化を確認し, 動物モデルとしての妥当性を検討した.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.127.2_144