クリニカルパスを用いた weekly シスプラチン 併用放射線治療
局所進行頭頸部扁平上皮癌の術後再発高リスク患者を対象とした JCOG1008 試験において, weekly シスプラチン の tri-weekly シスプラチン に対する全生存期間の非劣性が示された. Weekly シスプラチン の導入にあたり, 治療の標準化と効率化, 有害事象対策の強化, 患者の理解の促進を図るためクリニカルパスを作成し, 運用した. 1泊2日を基本とする短期入院でも十分な輸液ができるよう配慮した. 当科で tri-weekly シスプラチン 併用放射線治療を受けた患者と weekly シスプラチン 併用放射線治療を受けた患者を後ろ向きに比較したところ, シスプラチン 総投...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 2023/02/20, Vol.126(2), pp.121-127 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 局所進行頭頸部扁平上皮癌の術後再発高リスク患者を対象とした JCOG1008 試験において, weekly シスプラチン の tri-weekly シスプラチン に対する全生存期間の非劣性が示された. Weekly シスプラチン の導入にあたり, 治療の標準化と効率化, 有害事象対策の強化, 患者の理解の促進を図るためクリニカルパスを作成し, 運用した. 1泊2日を基本とする短期入院でも十分な輸液ができるよう配慮した. 当科で tri-weekly シスプラチン 併用放射線治療を受けた患者と weekly シスプラチン 併用放射線治療を受けた患者を後ろ向きに比較したところ, シスプラチン 総投与量に有意差は認められなかったが, weekly シスプラチン 群では入院泊数が有意に短く, 1泊あたりの診療群分類包括評価 (DPC) 点数が有意に高かった. Weekly シスプラチン 併用放射線治療の導入は, 安全性と治療強度を損なうことなく入院期間の短縮と入院単価の増加が得られる可能性があり, 患者, 医療者, 病院それぞれにとってメリットがある方法であると考えられた. また, クリニカルパスについてはバリアンスに関するデータを蓄積および解析し, 改良を続ける必要がある. |
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ISSN: | 2436-5793 2436-5866 |
DOI: | 10.3950/jibiinkotokeibu.126.2_121 |