当科における, COVID-19 流行による頭頸部がん診療への影響

本邦の頭頸部がん診療における COVID-19 流行の影響についての疫学データは不足している. 今回われわれは, COVID-19 流行以前の2018~2019年とその影響を大きく受けた2020年について, 当科を受診した口腔中下咽頭喉頭がん193例を検討した. 2020年において症例数の減少, 耳鼻咽喉科からの紹介数・割合の減少,「頸部腫脹」による受診割合の増加,「原発巣症状」「検査にて発見」による受診割合の減少, 経口的手術の割合の減少などの変化を認めた. 今後, 耳鼻咽喉科受診数や上部消化管内視鏡検査数の減少などが本邦の頭頸部がん診療に及ぼす影響について, 大規模データベースを解析し明ら...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 2022/01/20, Vol.125(1), pp.56-60
Hauptverfasser: 岸野, 毅日人, 森, 照茂, 宮下, 武憲, 大内, 陽平, 星川, 広史
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本邦の頭頸部がん診療における COVID-19 流行の影響についての疫学データは不足している. 今回われわれは, COVID-19 流行以前の2018~2019年とその影響を大きく受けた2020年について, 当科を受診した口腔中下咽頭喉頭がん193例を検討した. 2020年において症例数の減少, 耳鼻咽喉科からの紹介数・割合の減少,「頸部腫脹」による受診割合の増加,「原発巣症状」「検査にて発見」による受診割合の減少, 経口的手術の割合の減少などの変化を認めた. 今後, 耳鼻咽喉科受診数や上部消化管内視鏡検査数の減少などが本邦の頭頸部がん診療に及ぼす影響について, 大規模データベースを解析し明らかにする必要がある.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.125.1_56