小児反復性中耳炎に対する十全大補湯の有用性に関する多施設共同ランダム化比較試験
「はじめに」:急性中耳炎(AOM)は乳幼児の上気道感染症において最も頻度の高い疾患の一つであり, 2歳までに約75%の小児が1度は罹患する. 昨今急性中耳炎起炎菌の耐性菌蔓延に伴い, 乳幼児の急性中耳炎難治例が増加し社会問題となっている. 特に, 「過去6カ月以内に3回以上, 12カ月以内に4回以上の急性中耳炎罹患」を繰り返すものは反復性中耳炎(Otitis Prone)とされ, 抗菌薬治療の限界を呈する難治症例と考えられている. 反復性中耳炎の治療では難治化の要因である宿主の内因の改善を視野に入れる必要があり, ワクチン療法や免疫能の改善を目的に, 抗菌薬治療や鼓膜チューブ留置術などの従来の...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 2018/02/20, Vol.121(2), pp.157-158 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」:急性中耳炎(AOM)は乳幼児の上気道感染症において最も頻度の高い疾患の一つであり, 2歳までに約75%の小児が1度は罹患する. 昨今急性中耳炎起炎菌の耐性菌蔓延に伴い, 乳幼児の急性中耳炎難治例が増加し社会問題となっている. 特に, 「過去6カ月以内に3回以上, 12カ月以内に4回以上の急性中耳炎罹患」を繰り返すものは反復性中耳炎(Otitis Prone)とされ, 抗菌薬治療の限界を呈する難治症例と考えられている. 反復性中耳炎の治療では難治化の要因である宿主の内因の改善を視野に入れる必要があり, ワクチン療法や免疫能の改善を目的に, 抗菌薬治療や鼓膜チューブ留置術などの従来の治療を補助する新しい治療戦略が必要である. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.121.157 |