前庭・蝸牛間におけるイソプロテレノールによる内リンパ静水圧の上昇の差

はじめに: 内リンパ水腫はメニエール病の特徴的な病理学的所見であり, 蝸牛では難聴, 前庭ではめまいの原因となる可能性がある. それゆえ, 内リンパの調節は聴力と平衡機能に必要不可欠である. utriculoendolymphatic 弁(Bast弁)はpars superiorとpars inferiorを隔て, pars superiorを保護している可能性があり, 各部位のリンパ圧は異なったシステムによって調節されている可能性がある. われわれは, β受容体作動薬のイソプロテレノール(Iso)が, 蝸牛内静止電位(EP)を変化させずに, 蝸牛リンパ圧を有意に増加させ, 内リンパ嚢(ES)...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 2017/12/20, Vol.120(12), pp.1483-1484
Hauptverfasser: 稲本, 隆平, 宮下, 武憲, 松原, あい, 星川, 広史, 森, 望
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに: 内リンパ水腫はメニエール病の特徴的な病理学的所見であり, 蝸牛では難聴, 前庭ではめまいの原因となる可能性がある. それゆえ, 内リンパの調節は聴力と平衡機能に必要不可欠である. utriculoendolymphatic 弁(Bast弁)はpars superiorとpars inferiorを隔て, pars superiorを保護している可能性があり, 各部位のリンパ圧は異なったシステムによって調節されている可能性がある. われわれは, β受容体作動薬のイソプロテレノール(Iso)が, 蝸牛内静止電位(EP)を変化させずに, 蝸牛リンパ圧を有意に増加させ, 内リンパ嚢(ES)を閉塞すると蝸牛リンパ圧に対するIsoの作用がほとんど消失したことを実証している.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.120.1483