上顎洞性後鼻孔ポリープの臨床的検討
上顎洞性後鼻孔ポリープは上顎洞粘膜の慢性炎症を成因とし, 自然口または副口を介して後鼻孔まで伸展したポリープである. 今回われわれは上顎洞性後鼻孔ポリープの臨床的特徴を検討して報告する. 対象期間は2007年4月から2008年3月まで, 東京慈恵会医科大学およびその関連施設計5施設において内視鏡下鼻内手術を施行した慢性副鼻腔炎患者728例のうち, 上顎洞性後鼻孔ポリープと診断された症例15例 (2.1%) を対象として自覚症状, ポリープの基部, 再発率を検討した. 自覚症状としては鼻閉が最も多く, 鼻汁, 後鼻漏が次いで多かった. ポリープ基部は上顎洞底部から後壁が6例と最も多く, 上顎洞底...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 2012, Vol.115(2), pp.101-107 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 上顎洞性後鼻孔ポリープは上顎洞粘膜の慢性炎症を成因とし, 自然口または副口を介して後鼻孔まで伸展したポリープである. 今回われわれは上顎洞性後鼻孔ポリープの臨床的特徴を検討して報告する. 対象期間は2007年4月から2008年3月まで, 東京慈恵会医科大学およびその関連施設計5施設において内視鏡下鼻内手術を施行した慢性副鼻腔炎患者728例のうち, 上顎洞性後鼻孔ポリープと診断された症例15例 (2.1%) を対象として自覚症状, ポリープの基部, 再発率を検討した. 自覚症状としては鼻閉が最も多く, 鼻汁, 後鼻漏が次いで多かった. ポリープ基部は上顎洞底部から後壁が6例と最も多く, 上顎洞底部が4例であった. ポリープの再発を認めた症例は2例であり, いずれも上顎洞底部に存在するポリープの基部が前方に及んでいる症例であった. 術中にポリープの基部を注意深く観察して可能な限り摘出し, 適切な術後治療を行えば再発の制御が可能と考えられた. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.115.101 |