体幹失調が初発症状であった頸部神経芽腫の1例

ふらつきを主訴に受診し診断に至った頸部原発の神経芽腫 (neuroblastoma, 以下NB) の1例を経験した. 本症例では頸部神経芽腫に伴う呼吸困難や嚥下困難といった身体症状を有さず, 体幹失調のみが認められた. 画像および生検からNBの診断に至り, 強化化学療法後に選択的頸部郭清術を施行した. 現在術後10カ月経つが, 明らかな再発兆候は認められない. NBは小児固形腫瘍として高頻度であるが, 頸部原発のNBはまれである. また, NBに伴う体幹失調としてOpsoclonus myoclonus ataxia syndrome (以下OMA) が知られており, 体幹失調をみた際の鑑別診...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 2011, Vol.114(5), pp.505-510
Hauptverfasser: 金村, 信明, 中野, 友明, 比良野, 彩子, 天津, 久郎, 古下, 尚美, 植村, 剛, 愛場, 庸雅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ふらつきを主訴に受診し診断に至った頸部原発の神経芽腫 (neuroblastoma, 以下NB) の1例を経験した. 本症例では頸部神経芽腫に伴う呼吸困難や嚥下困難といった身体症状を有さず, 体幹失調のみが認められた. 画像および生検からNBの診断に至り, 強化化学療法後に選択的頸部郭清術を施行した. 現在術後10カ月経つが, 明らかな再発兆候は認められない. NBは小児固形腫瘍として高頻度であるが, 頸部原発のNBはまれである. また, NBに伴う体幹失調としてOpsoclonus myoclonus ataxia syndrome (以下OMA) が知られており, 体幹失調をみた際の鑑別診断としてNBを考える必要がある.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.114.505