当院におけるめまい救急診療の現状と, 効率的なめまい診療システムについて
めまいの救急診療は原因疾患が多彩で, しかも所見に乏しいにもかかわらず重篤な疾患が潜んでいることがあり, 耳鼻咽喉科的知識にとらわれない広範囲で効率的な診療が求められる. 当院では, 2006年5月に救急患者を専門科に振り分ける横断的なシステムが活動を開始し, 以前と比較して効率的にめまい救急診療が行われるようになった. 当院におけるめまい救急診療に対する取り組みを紹介し, 当科の入院症例から効率的に診療を行うための方法を考察した. 2004年1月~2008年3月に当科に入院しためまい症例は173例あり, このうち脳血管障害が入院後に判明した症例は6例であった. これらの症例の検討から, 経過...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 2009, Vol.112(10), pp.697-704 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | めまいの救急診療は原因疾患が多彩で, しかも所見に乏しいにもかかわらず重篤な疾患が潜んでいることがあり, 耳鼻咽喉科的知識にとらわれない広範囲で効率的な診療が求められる. 当院では, 2006年5月に救急患者を専門科に振り分ける横断的なシステムが活動を開始し, 以前と比較して効率的にめまい救急診療が行われるようになった. 当院におけるめまい救急診療に対する取り組みを紹介し, 当科の入院症例から効率的に診療を行うための方法を考察した. 2004年1月~2008年3月に当科に入院しためまい症例は173例あり, このうち脳血管障害が入院後に判明した症例は6例であった. これらの症例の検討から, 経過中に頭痛を生じた症例, 75歳以上の高齢者, 生活習慣病の既往歴, 眼振がないか軽度であるにもかかわらず起立歩行障害の著しい症例には特に注意が必要であることが示唆された. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.112.697 |