心臓転移を来した下咽頭癌の1例

症例は63歳男性. 咽頭痛を主訴に来院し, 精査により下咽頭癌T4aN2bM0 Stage IVAと診断したが, 本人の強い希望にて放射線併用化学療法の施行となった. 治療後, 腫瘍は画像および喉頭ファイバー所見上消失し, CRと判断した. しかし, 下腿浮腫・全身倦怠感が出現し, 心電図上に心房細動を認めた. 心臓エコー・心筋生検等の精査の結果, 下咽頭癌の心臓転移と診断された. 頭頸部領域悪性腫瘍の心臓転移は極めてまれであり, さらに生前に確定診断がついた例も非常にまれである. そこで若干の文献的考察を加えて報告する....

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 2007/06/20, Vol.110(6), pp.466-469
Hauptverfasser: 須田, 稔士, 石井, 彩子, 福田, 佳三, 歌橋, 弘哉, 石井, 正則
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は63歳男性. 咽頭痛を主訴に来院し, 精査により下咽頭癌T4aN2bM0 Stage IVAと診断したが, 本人の強い希望にて放射線併用化学療法の施行となった. 治療後, 腫瘍は画像および喉頭ファイバー所見上消失し, CRと判断した. しかし, 下腿浮腫・全身倦怠感が出現し, 心電図上に心房細動を認めた. 心臓エコー・心筋生検等の精査の結果, 下咽頭癌の心臓転移と診断された. 頭頸部領域悪性腫瘍の心臓転移は極めてまれであり, さらに生前に確定診断がついた例も非常にまれである. そこで若干の文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.110.466